リバースプッシュアップで効果的に上腕三頭筋を鍛えるやり方やコツについて詳しくご紹介します。
リバースプッシュアップは特別な筋トレ道具を必要とせず、自宅でも取り入れやすい自重トレーニングの一つです。
「二の腕を太く男らしい腕のラインを作りたい」「二の腕のたるみをシェイプアップしたい」といった方におすすめの筋トレ種目です。
負荷のかけ方や回数設定の方法について、初心者の方でもわかりやすいようにご紹介します。
リバースプッシュアップとは
うつ伏せで行う通常のプッシュアップに対し、リバースプッシュアップは仰向けで行う腕立て伏せのバリエーションの一つです。
フラットベンチなどを使うのが一般的ですが、もしなければ椅子などを2台並べて行うことも可能なため、自宅でも簡単に取り入れられるトレーニング種目です。
手軽にできるトレーニングでも自重の負荷が腕にかかるため、正しいフォームを身に着けて肩や肘関節の怪我を防ぐようにしましょう。
リバースプッシュアップが効果的な筋肉部位
リバースプッシュアップは、以下の筋肉部位を鍛えるのに効果的なトレーニングです。
- 上腕三頭筋
- 三角筋
- 広背筋
肘の曲げ伸ばしを繰り返すことで、主に上腕三頭筋に刺激を入れられます。
負荷のかけ方によって筋肥大からシェイプアップまで狙えるため、トレーニング目的に応じて鍛え方を調節するのが重要です。
またサブ的に肩の筋肉である三角筋や、背中の筋肉である広背筋も鍛えられます。
二の腕から肩周り全般を鍛えるのに効果を期待できる自重トレーニングです。
リバースプッシュアップとディップスの違い
リバースプッシュアップとよく似た動作をするトレーニング種目に「ディップス」があります。
リバースプッシュアップとディップスの大きな違いは、鍛えられる筋肉部位です。
リバースプッシュアップは、肘を常に体から近いところで曲げ伸ばしを行うことで「上腕三頭筋」を主に鍛えるトレーニングです。
対してディップスは、肘を開いて体から離れたところで曲げ伸ばしを行うことで「大胸筋」を主に鍛えるトレーニングです。
動作の仕方はよく似ていますが、肘の開き方で刺激を入れる筋肉の部位が変わってくるため、狙った部位を鍛えるのに使い分けるようにしましょう。
リバースプッシュアップの正しいフォームとやり方
以下では、リバースプッシュアップのフォームややり方について解説します。
リバースプッシュアップの動作手順は、以下の通りです。
1. フラットベンチを安定した場所に起き腰掛ける
自宅にフラットベンチがあれば、椅子に座るように腰かけます。
フラットベンチがなければ、安定した椅子や台などで代用することも可能です。
椅子や台の高さに決まりはありませんが、膝の高さくらいだとトレーニングがしやすくなります。
椅子や台を使う場合には、体重をかけても安定しているかどうか確認してからトレーニングを行いましょう。
2. フラットベンチに両手を置き、お尻を前へずらす
腰をかけた状態で両手を後ろに回し、ベンチを掴みます。手幅は肩幅と同じくらいにしましょう。
足先を両足とも太ももから一直線になるように伸ばして、かかとを床に付けます。負荷がきつすぎて体が起こせない人は、かかとを膝の真下に置いて膝を90度に曲げると負荷を軽くできます。
両手で体重を支えながら、お尻を前へずらして浮かせます。
3. 上腕三頭筋への負荷を意識しながら体を下げる
腕立て伏せの時と同じように、胸を張り肩甲骨を寄せてリバースプッシュアップのスタートポジションを作ります。
両手でしっかりと自重を支えながら、ゆっくりと体を下ろしていきます。体を下ろす時には、上腕三頭筋(二の腕)にしっかりと負荷がかかっていることを意識するようにしましょう。
体は肘が90度に曲がるところまで下ろします。
4. 元のスタートポジションまでテンポよく体を上げる
息を吐きながら上腕三頭筋の力を使って、腕で体を押し上げるように元のスタートポジションに戻ります。
体を上げたら、息を吐ききりながら肘をまっすぐに伸ばして上腕三頭筋を最大限収縮させましょう。体を上げる際に胸を張って肩甲骨を寄せた状態を解除しないように注意して下さい。
後は、同じ動作をトレーニングの目的別に設定した回数分繰り返します。
リバースプッシュアップの回数やセット数の目安
リバースプッシュアップの回数目安は8〜12回です。
筋トレで得られる効果は、主に「筋力向上」「筋肥大」「筋持久力向上」の3つあります。筋肥大を目指す場合は、ある程度の負荷をかけながら行う必要があります。そのような場合は、自重トレーニングのリバースプッシュアップではなく、ダンベルやウェイトマシンを使用しましょう。
また、筋トレは1セットだけでは狙った筋肉部位を追い込むことが難しいため、1分程度のインターバルを挟んで複数のセットをこなすのが一般的です。
初心者の方であれば3セットから始めるようにしましょう。
慣れてきたら4セット、5セットとセット数を増やすことでより狙った部位を追い込むことができ、トレーニング効果が高まります。
セット数を重ねて設定回数がこなせない時には、回数を減らすのではなく、負荷を軽減させて設定回数を達成することで狙った通りのトレーニング効果が得られます。
リバースプッシュアップの効果を高めるコツ3つ
リバースプッシュアップはシンプルな動作の自重トレーニングですが、ポイントを意識するだけでトレーニングをより高めることができます。
特に意識したい以下の3つのコツについてご紹介します。
コツ1. 背中が常にベンチにギリギリのところを上下する
リバースプッシュアップのトレーニング中には、常に背中がベンチから離れないように注意しましょう。
背中がベンチから離れてしまうと、肘の可動域を大きく使えなくなるため、負荷が三角筋や広背筋に逃げて上腕三頭筋への効果が弱くなってしまいます。
もし自宅やジムに鏡があるようなら、横から自分のリバースプッシュアップのフォームを確認して背中がどの位置にあるかをチェックしましょう。
コツ2. 足の置き方で徐々に負荷を高めるようにする
リバースプッシュアップは自重トレーニングのため、特に“高負荷×低回数”のトレーニングをしたい方は慣れてくると負荷不足になります。
設定した回数で筋肉を追い込めなくなってきたら、足の置き位置で負荷を調節しましょう。
まずは足を真っ直ぐと伸ばした状態で設定回数がこなせるようになるのを目指します。
余裕が出てきたら、足を低い台の上に乗せることで負荷を高められます。
それでも負荷が足りなければ、太ももにウェイトを乗せて負荷をさらに強めることができます。
コツ3. 肘を伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる
リバースプッシュアップでトレーニング効果を高めるコツは、上腕三頭筋を完全収縮させる感覚を身に付けることです。
腕を伸ばして体を上げた状態で、肘をできる限り真っ直ぐにして上腕三頭筋を完全収縮させます。
特に体を上げた際に息を吐ききるようにすると、上腕三頭筋を収縮させやすくなります。この呼吸の仕方はプッシュアップ系のトレーニングに共通するポイントです。
1回の上げ下げを丁寧に行って、上腕三頭筋のストレッチと収縮を繰り返しましょう。
【Q&A】リバースプッシュアップについて多い質問
リバースプッシュアップに関連して質問されることが多い疑問や悩みの答えについてもまとめてご紹介します。
リバースプッシュアップのトレーニング効果を高めるバリエーションやケガ予防の情報についてご紹介するので、トレーニングの参考にしてみてください。
Q. リバースプッシュアップで肩が痛くなるのはなぜ?
リバースプッシュアップで肩が痛くなるのは「肩甲骨の使い方」が原因の場合が多いです。
肩甲骨を寄せきれていない状態で上下に動くと、大きな負荷が肩の前部分にかかり、肩関節に痛みが生じたり、怪我したりする原因になります。
リバースプッシュアップでは、まずスタートポジションの段階でしっかりと胸を張って、肩甲骨を寄せた状態を作って、トレーニング中は常にその姿勢をキープするようにしましょう。
Q. リバースプッシュアップのおすすめのバリエーションは?
リバースプッシュアップのトレーニングにある程度慣れてきたら、バランスボールを使ったリバースプッシュアップがおすすめです。
手や足をバランスボールの上に置くことでバランスを取るために体幹も同時に鍛えられます。
また、バランスを保ちながらのトレーニングで、普段のリバースプッシュアップとは少し違った角度から上腕三頭筋へ刺激が入れられるためおすすめです。
トレーニング強度は比較的高いので、慣れてきてからチャレンジするようにしましょう。
Q. リバースプッシュアップ以外で上腕三頭筋に効果的なトレーニングは?
リバースプッシュアップと同じ自重トレーニングで上腕三頭筋を効果的に鍛えたいなら「ナロープッシュアップ」がおすすめです。
ノーマルのプッシュアップよりも難易度が高いため初心者には少し難しいトレーニングですが、ネガティブ(体を下げる)動作をゆっくりと行うことで自重トレーニングでもしっかりとした負荷を上腕三頭筋へかけられます。
リバースプッシュアップで上腕三頭筋を効果的に鍛えよう!
リバースプッシュアップで効果的に上腕三頭筋を鍛えるやり方や正しいフォームについてご紹介しました。
リバースプッシュアップは特別な道具なしで、自宅でも簡単に取り組める自重トレーニングの一つです。
「太くたくましい腕を手に入れたい」「二の腕をシェイプアップしたい」など、幅広い目的に対応できます。
目的別の回数設定の方法についてもご紹介したので、ぜひリバースプッシュアップで自宅トレーニングを充実させるのに参考にしてみてください。