上腕三頭筋の鍛えるのに効果的なトレーニングとしてプレスダウンがあります。
アウターなどの上着を脱いだときに見える二の腕に自信を持ちたい方は多いですよね?
プレスダウンはジム初心者でも簡単に取り組めるメニューのため、人気の筋トレ種目です。
またケーブルマシンを使用することでよりじっくりと上腕三頭筋に負荷をかけることができます。
こらの記事では。プレスダウンのやり方や回数の設定など詳しく紹介していきます。
プレスダウンとは
プレスダウンは、ケーブルマシンを使い、主に上腕三頭筋を鍛えることができるトレーニング種目です。
アタッチメント(バー部分)の握り方で効果を変えることができ、アタッチメントを握らずに手のひらで押し下げるイメージ(オーバーグリップ)で行うと、上腕三頭筋の内側頭と外側頭に集中的な負荷をかけられます。
また、アタッチメントを握るように持って(アンダーグリップ)行うことで上腕三頭筋の長頭に集中的な負荷をかけることが可能です。
手軽に腕を太くできる、または引き締めることができるためジム初心者にも人気の種目です。
プレスダウンが効果的な筋肉部位
プレスダウンで鍛えることのできるメイン部位は上腕三頭筋です。
主に肘の伸縮動作や上腕の内転をするための長頭や肘関節を伸展させるための内側頭や外側頭を鍛えることができます。
アタッチメントをどう握るかは上腕三頭筋の内側頭と外側頭に負荷をかける場合と、長頭に負荷をかける場合とで使い分けることが可能です。
ケーブルマシンではアタッチメントと呼ばれるバーを変更することができるため、より長頭に効かせたいなどの場合はアタッチメントを変えることで負荷の高さも調整が可能です。
プレスダウンで使う筋トレマシン・器具
一般的なプレスダウンではケーブルマシンを使います。
ケーブルマシンのアタッチメントを変えることで、負荷のかかる部位も変えることができることが特徴です。
ケーブルマシンのアタッチメントには、ストレートバーやロープなど様々ありますが、ジムによっては全てのアタッチメントが揃っているわけではありません。
アタッチメントだけでも自分のものを用意すると、どこのジムであっても同じ部位を鍛えることができるのでおすすめです。
プレスダウンの平均重量(男女別)
プレスダウンの重量はベンチプレスの1/3を目安に設定します。
ベンチプレスの平均重量は男性で40kg、女性で20kgですので、プレスダウンでは体重60kg男性で10kg〜15kg、体重50kgの女性では6kg〜8kgを目安に取り組むのが理想的です。
正しいフォームで上腕三頭筋のみを使ったプレスダウンでは、思ったよりも高重量は上げられません。
重すぎるとフォームの崩れに繋がり、効率よく上腕三頭筋への負荷がかけられなくなります。
いきなり高重量なウエイトで始めると上腕三頭筋の力では支えきれず、肘の怪我にも繋がりますので注意が必要です。
プレスダウンの正しいフォームとやり方
1. 足を肩幅分開き、腰は少し曲げた状態にする
ケーブルマシンの前に立ち、構えるときの注意点です。足は肩幅分に開き、上半身をお辞儀するように傾けます。
プレスダウンの動作中はこの前傾姿勢を崩さないように意識します。
腰が反ってしまう方もいますが、腰を反らすと上腕三頭筋への負荷が逃げてしまいます。
また腰痛の原因にもなりますので、腰は反らさないよう注意が必要です。
2. 効果を高めたい部分に合わせて握り方を変える
アタッチメントがストレートバーの場合、握る手幅を変えるだけでも負荷のかかる部位が変わります。
手幅を広めに握ると外側頭に、狭めると内側頭に効果的です。
アタッチメントをロープに変えることで長頭を集中的に鍛えられます。内側頭に効かせたい場合はストレートバーに変えるのがおすすめです。
親指で握らず4本の指で握るサムレスグリップは、上腕三頭筋の負荷を意識しやすく初心者におすすめの握り方です。
3. 肘の位置を固定して動作をする
プレスダウンでは肘の位置を固定することがポイントです。
これは肩関節を動かさないようにするためであり、肩関節を動かすことでプルオーバー系の動作になってしまいます。
プルオーバー系の動作では上腕三頭筋ではなく、胸の筋肉や背中の筋肉に負荷が逃げてしまいますので注意が必要です。
重量が重いと肩をすくめがちにもなりますので、しっかりと上腕三頭筋への負荷を実感しながら行うのが良いです。
4. 動作の際に呼吸を意識する
プレスダウンだけではないですが動作の際の呼吸に意識を向けましょう。アタッチメントを下ろすときに息を吐き、元に戻す時に息を吸うようにします。
呼吸を意識することでゆっくりと動作することができチーティングの防止にも繋がります。
チーティングとは勢いをつけて動作をすることです。下ろす際に重量の重さでスピードをつけて下ろすと、持ち上げる際にもチーティングを使いがちになります。
下ろすときにも上腕三頭筋への負荷を実感するために、ゆっくりと下ろすと負荷を逃さずに鍛えることが可能です。
プレスダウンはゆっくりと動作し、効率よく上腕三頭筋への負荷をかけていくのが理想的です。
プレスダウンの重量や回数、セット数の目安
プレスダウンの重量はベンチプレスの1/3を目安に設定します。
初心者は10kg程度から始め、ギリギリ目標回数を上げられるように設定するのがおすすめです。
10kgで効果が不足している場合は徐々に重量を上げていき、目的に沿った設定回数を行なっていきましょう。
設定回数については以下で紹介します。
目的に合わせて重量や回数を設定する
RM(Repetition Maximum)は反復可能最大回数を指し、ある重量に対し何回繰り返すことができるのかを表したものです。
1RMであれば1回しか反復できない重さで、その人にとって上げることのできる最大重量です。
筋力向上の場合は10RMをギリギリ上げられる重量に設定します。
腕を太くするための筋肥大目的の場合は15RMを、筋持久力向上やダイエット目的の場合は20RMを目安に行います。
重量については目安の回数を行ってみて、可能であれば徐々に変更していきます。
目的 | 回数(RM) |
---|---|
筋力向上 | 10RM |
筋肥大 | 15RM |
筋持久力向上 | 20RM |
セット数は2〜3セットが目安
プレスダウンはパンプアップに適したコントラクト種目です。
コントラクト種目とは筋肉が収縮しきった状態の時に最も負荷がかかる種目を指します。
他の上腕三頭筋の筋トレを行った後の仕上げとして行うのも効果的です。
回数は10〜20回を目的別に上げられるように設定し、セット数は2〜3セットを目安に行います。
セット間はインターバルを1分設定することで、効果的に上腕三頭筋への負荷を与えることが可能です。
ウォーミングアップでプレスダウンを行う場合は、軽めの重量から徐々に上げていきましょう。
プレスダウンの効果を高めるコツ3つ
プレスダウンを行う際の重要なポイントを3つ紹介します。
プレスダウンで上腕三頭筋を効率よく鍛えるためのポイントですので、しっかりと意識して行ってください。
始めたときは意識して行うことができても、慣れてくると段々とフォームが崩れがちですので注意が必要です。
コツ1. バーは手首に近い位置で支える
アタッチメントをバータイプで行う際に握り方に注意します。
多くの方が指先の方で支えてしまいますが、手首に近い手のひらで支えるようにしましょう。
指先に近くなるほど前腕筋と呼ばれる部位に負荷が逃げてしまい、上腕三頭筋への負荷が半減してしまいます。
前腕を使うような動作でなければ上がらない場合は重量が重すぎる可能性がありますので、軽めの重量設定にするのがおすすめです。
プレスダウンは出来るだけ手首に近いところで支えるようにすると効果的ということを、覚えておきましょう。
コツ2. 常に体を前傾姿勢の状態で行う
プレスダウンは正しいフォームで行わないと腰に大きな負荷がかかり、腰痛の原因に繋がります。
腰への負担を減らすため前傾姿勢で行います。
体を前に傾けた状態を維持して行うことで、腰への負担を脚の方へ逃がすことができます。
プレスダウンの構えの段階からお辞儀をするような姿勢を取り、トレーニング中はこの姿勢を崩さないようにすることで、怪我防止と効率の良い筋トレができます。
ただし前傾姿勢で行うと体重をかけてバーを下ろしがちになります。
体重でバーを下ろすと上腕三頭筋への負荷が半減しますので注意が必要です。
コツ3. バーを戻すときも力を入れる
プレスダウンは、上腕三頭筋が収縮する肘を伸ばしきったときが負荷の実感を得られやすいですが、戻すときにも負荷を実感しながら戻しましょう。
戻すときはウエイトの重みが加わりますのでスピーディーに戻しがちですが、これは次の上げるときにチーティングを利用しがちになります。
また、チーティングを使うと肘の位置も動きやすくなりますので、上腕三頭筋を集中的に鍛えるのには向いていません。
戻すときも上腕三頭筋の力を緩めずにゆっくりと戻すことで負荷を逃さず、効率よく鍛えることができます。
プレスダウンの種類・バリエーション
プレスダウンはアタッチメントを変えることで、効果的な部位を変えることができる種目です。
基本的なバーでも種類があり、長いものや短いもの、ロープなど自身が鍛えたい部位に対して効果的なアタッチメントを選ぶことで、より効果的に鍛えることができます。
今回はストレートバーとロープを使用したプレスダウンについての説明です。
ストレートバーケーブルプレスダウン
動作自体はケーブルマシンを使った一般的なプレスダウンです。
アタッチメントをストレートバーにすることで、上腕三頭筋の中の短頭(内側頭、外側頭)という部位に効果的なトレーニングになります。
腰への負担を減らすため前傾姿勢で行いましょう。
How To
- ケーブルマシンの前に立ち、足を肩幅に開き、このときに前傾姿勢を取ります。肘の位置は腰の横につけて固定します。
- 肘を動かさないように意識し、バーをゆっくりと下ろしていきます。このときに体重をかけて下ろさないように注意が必要です。
- 肘が伸びきるところまで下ろし上腕三頭筋を収縮させ、負荷を実感できるところで2秒ほど停止させます。
- 戻すときもウエイトの重さを実感しながら戻すことで、上腕三頭筋への負荷を逃さずに鍛えることができます。
ローププレスダウン
動作はストレートバーケーブルプレスダウンと同じですが、バーをロープに変えて行います。ロープは短いタイプと長いタイプのものがありますが、上腕三頭筋のトレーニングの場合は長いタイプを使用します。
脇を締めた状態での動作であるため、上腕三頭筋の中の長頭に効果的です。
How To
- ケーブルマシンの前に立ち、ロープの両端を持ちます。前傾姿勢を取り腰を少し曲げた姿勢で行いましょう。
- ゆっくりと肘を伸ばしていきます。出来るだけ肘を動かさないようにし、脇は締めた状態を維持しましょう。
- 肘を伸ばしきったときに手首を手の平が後ろを向くように回します。長頭が収縮し、効果を得やすくなります。
- ゆっくりと戻していきます。戻すときも上腕三頭筋の負荷を感じながら戻すことで効率よく鍛えられます。
【Q&A】プレスダウンについて多い質問
プレスダウンを行う際に多い質問や疑問について紹介します。
動作自体はシンプルですが、フォームが崩れると腰痛や、手首などに痛みが出ることもあります。
重量設定を慎重に行い、効率よくトレーニングを行ってみてください。
Q. 手首や肘に痛みが出たときの対処法はある?
限界数まで行うと肘や手首に負担がかかり、痛めやすいのがプレスダウンです。
プレスダウンの成果を実感したいあまり、回数や頻度を多く行うと肘や手首の痛みに繋がります。
適度な回数と頻度で無理なく行い、痛みが出たときはすぐに休息を取る、また重量の見直しも必要です。
行う頻度は週に1、2回でも十分な効果が得られます。
Q. バーを戻したときに上腕三頭筋への負荷が半減する場合の対処法はある?
バーを戻すときにウエイトの重さに頼らず、上腕三頭筋に力を入れ戻していきます。
またケーブルと腕が延長線上に近い形になってしまうと、上腕三頭筋への負荷が逃げてしまいますので、戻しすぎないのもポイントです。
基本的に肘の位置を固定して行い、スタートポジションにしっかりと戻るようにすると上腕三頭筋への負荷を実感しやすいです。
Q. 上腕三頭筋の筋トレはプレスダウンだけで大丈夫?
ケーブルプレスダウンを上腕三頭筋の仕上げとしてメニューに組み込む方も多いです。
しかし、初心者であれば握り方を変える、もしくはアタッチメントを変えることで負荷のかかる部位を調整できますので無理に他の種目を行う必要はありません。
多くの種目を取り入れるよりもしっかりと一つの種目をこなす方が効率的と言えます。
プレスダウンで上腕三頭筋を効果的に鍛トレしよう!
上腕三頭筋を鍛えるプレスダウンについてご紹介してきました。
男らしくたくましい腕と、女性らしい引き締まった美しい腕。上腕三頭筋を鍛え上げることは、スタイルを良く見せるうえで重要です。男性であれば、太くたくましい力こぶのある腕は欠かせないと言っても過言ではないでしょう。女性であれば、引き締まった美しい腕周りは魅力を最大限に見せてくれると言っても良いでしょう。
プレスダウンで上腕三頭筋を効果的に鍛え上げ、男性ならたくましい腕周りのシルエットを、女性なら引き締まった見惚れする美しい腕周りを手に入れましょう!