インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールの効果・やり方【フォーム・角度・重量】

ンクラインダンベルカールは、男らしい力こぶを手に入れるのに最適なトレーニングです。魅力的なボディを作るには、太い腕は欠かせない条件といえるでしょう。

今回の記事では、そんな太い腕を作るインクラインダンベルカールの正しいフォームやコツを解説しました。普段のトレーニングに、簡単に組み込める内容となっています。

効率よく上腕二頭筋を鍛えて、鏡の前で思わずニヤけてしまうような、魅力的な力こぶを手に入れましょう。

目次

インクラインダンベルカールとは

インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールとは、可変式ベンチとダンベルを使って上腕二頭筋を鍛えるトレーニングです。上腕二頭筋はいわゆる「力こぶ」と呼ばれる筋肉で、鍛えることで腕が太くたくましくなります。

上腕二頭筋を鍛える種目のことを総じてカールと呼び、ダンベルカールやハンマーカールなどがあげられます。

インクラインダンベルカールは角度をつけたベンチに、仰向けになって行うことが特徴です。直立で行うカール種目とは異なり、ベンチに体を固定されるため、肩を使った反動を行いにくくなります。

その結果、上腕二頭筋に集中して負荷をかけられるため、効率よく鍛えることができるのです。

インクラインダンベルカールが効果的な筋肉部位

インクラインダンベルカールでは、上腕二頭筋をメインに鍛えることができます。上腕二頭筋は「長頭(ちょうとう)」と「短頭(たんとう)」の2種類の筋肉で構成されており、どちらも太い腕を作るにはかかせません。

身体を正面から見たときに、腕を縦に割った内側が「短頭」、外側が「長頭」となります。

長頭は力こぶの高さを作り、肘関節を曲げる作用がある筋肉です。短頭は前腕を外回させる作用をもち、ダンベルを旋回させながら持ち上げる時に使用されます。

インクラインダンベルカールは、この2つの部位を同時に鍛えられるトレーニングで、効率良く太い腕を作ることができます。

インクラインダンベルカールで使う筋トレマシン・器具

  • ダンベル
  • インクラインベンチ

インクラインダンベルカールはダンベルを両手で持ち、ベンチに仰向けになって行うトレーニングです。ベンチの背もたれを45度程度の角度にセットするため、可変式のベンチが必要となります。

ダンベルと可変式ベンチさえ準備できれば、自宅でも行えるトレーニングです。この2つを持っていないという方でも、ジムに行けばほとんどの場合設置されています。

値段自体も他のトレーニングマシンと比べて安く、場所もとりません。

可変式ベンチは1~2万、ダンベルは数千円からネットで購入できるため、用意することは比較的簡単です。

インクラインダンベルカールの平均重量(男女別)

インクラインダンベルカールで扱う重量は、直立して行うダンベルカールと比べて軽い傾向があります。

トレーニングを継続させるほど筋肉量は増加しますが、急にウェイトを重たくすることは危険です。正しいフォームを継続できる重さが最適といえるでしょう。

ここでは「ダンベルカール」の平均重量を見ていきます。インクラインダンベルカールは少し軽めの重量を扱うイメージを持ちましょう。

それでは、日本の男女それぞれの平均体重を目安に確認していきます

性別(体重) 初心者 中級者 上級者
男性(60kg) 4kg 18kg 29kg
女性(50kg) 2kg 11kg 18kg

※参考:https://strengthlevel.com/strength-standards/dumbbell-curl

この数値を元にダンベルを調節して、自分に合った重量を見つけましょう。必ずしも平均重量を扱わなければならないということはありません。自分の力に合った重量を見つけることが大切です。

インクラインダンベルカールの正しいフォームとやり方

インクラインダンベルカール

1. 可変式ベンチの背もたれを45度程度にセットする

可変式ベンチの背もたれを45度程度にセットします。あまり角度をつけすぎると、直立して行うダンベルカールと同じようなフォームになるので注意が必要です。

腕を床に垂直に下ろしたときに、ダンベルが腰よりも後ろの位置にくるのが理想的といえます。ダンベルをこのポジションにセットすることで、上腕二頭筋の伸縮効果が期待できます。

2. 両手にダンベルを持ってベンチに座り、背もたれに身体を預ける

インクラインベンチの角度をセットしたら、両手にダンベルを持ちベンチに深く座りましょう。そして、身体を背もたれに預けるように仰向けになります。

ベンチからはみ出た腕は、重力に任せてぶらんと下ろしても構いません。ダンベルは手のひらが正面を向くように構えます。この状態がインクラインダンベルカールのスタートポジションです。

3. 両腕を伸ばし切った状態から、ダンベルを胸元まで持ち上げる

スタートポジションが完成したら、いよいよダンベルを持ち上げていきます。伸びきった上腕二頭筋を縮めるイメージを持って、ダンベルを引き上げましょう。

このときに背中を沿って反動をつけてしまいがちですが、背中はベンチにぴったりと付けたままです。

回数を繰り返すごとに反動を付けたくなります。しかし、グッとこらえて上腕二頭筋の力でダンベルを引き上げるように意識しましょう。

4. 持ち上げたら筋肉の伸縮を感じながらゆっくり下ろしていく

ダンベルを胸元まで持ち上げたら、少し止めて上腕二頭筋の伸縮を感じましょう。その後、ゆっくりとダンベルを下ろしていきます。

このように、ダンベルの重さに対抗しながら元の位置に戻すことを「ネガティブ動作」といいます。トレーニングにおいて、ウェイトを引き上げるときはもちろん、このネガティブ動作も大切な要素です。

最後まで諦めずに筋肉を追い込みましょう。

インクラインダンベルカールの重量や回数、セット数の目安

インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールをトレーニングに組み込む場合、どのような回数で、何セット行えば良いのでしょうか。

トレーニングには、目指すボディに合った「適切な重量と回数」が存在します。正しい知識を身につけ、目的に合った最適な回数を知ることが、理想のボディへの近道です。

目的に合わせて重量や回数を設定する

筋力アップ、筋肥大、筋持久力向上」など、目指すボディによってウェイトの重量や回数は変化します。その目安となるのが、RM(反復可能最大重量)という数値です。

RMは設定した重量で反復できる限界の回数を表します。例えば「10RM」なら「10回の反復動作が限界の重量」、「20RM」なら「20回の反復動作が限界の重量」ということになります。

それでは、トレーニングの目的別にRMの設定数を見ていきましょう。

目的 回数(RM)
筋力アップ 3〜7RM
筋肥大 8〜12RM
筋持久力向上 13〜20RM

トレーニングを続けると、最初に設定したRM以上の回数をこなせるようになります。その場合はウェイトの重量を上げるなど負荷を加えて、目的に沿ったRMでトレーニングしましょう。

セット数は3〜4回が目安

目的に沿ったRMを設定できたら、次はセット数を確認しましょう。インクラインダンベルカールは上腕二頭筋に強い負荷をかけられます。しかし、1セットだけで筋肉を追い込むことは難しいです。

基本的にセット数の目安は3~4セットを組むのがおすすめです。最初は腕に痛みを感じる場合があります。そのときはセット間のインターバルを長めにとってみましょう。

また、メインセットに入る前に、軽いウェイトを使ったり、身体を動かしたりするなどのウォーミングアップをしておきましょう。身体の筋肉が温まり、ケガの予防にもなります。

インクラインダンベルカールの効果を高めるコツ3つ

インクラインダンベルカール

ここまでインクラインダンベルカールの正しいフォームやセットの組み方について解説しました。正しいフォームでトレーニングできるようになれば、次のステップです。

ここからは、上腕二頭筋をさらに効率良く鍛えるために意識すべき「3つのコツ」を紹介します。効率よく筋肉を鍛えてたくましい力こぶを手に入れましょう。

コツ1. ダンベルを持ち上げる時に肘を動かさないように意識する

ダンベルを持ち上げるときは、肘を動かさないように意識しましょう。肘を前後させると反動がつき、上腕二頭筋から負荷が逃げてしまいます。

トレーニング後半になると筋肉が疲労し、どうしても反動をつけないとダンベルが上がらなくなることがあります。その時は、ウェイトを軽くしてみましょう。

重たいウェイトを扱うことよりも、正しいフォームでしっかり上腕二頭筋に負荷をかけることが大切です。反動をつけたくなる気持ちをグッとこらえて、上腕二頭筋を意識しながらトレーニングしましょう。

コツ2. 手首を使ってダンベルを上げないように注意する

ダンベルを持ち上げるときに手首を手前に返すような動作をすると、前腕が使用され上腕二頭筋へかかる負荷が軽くなってしまいます。手首は固定したまま、上腕二頭筋を使ってダンベルを持ち上げるイメージを持ちましょう。

手首に必要以上に力が入ってしまう原因は重量です。扱うダンベルが重たすぎると、前腕が先に疲れてしまう可能性もあります。

トレーニング中はセット数をこなすごとに腕への疲労もたまるため、適度に重量を変えることをおすすめします。

コツ3. トレーニング中は息を止めないように意識的に呼吸をする

「正しい呼吸法」は、回数や重量と同じくらいトレーニングに大切な要素です。力が入ると息を止めてしまいがちですが、それでは血圧が上がり心臓に負担がかかります。

最も負荷がかかるタイミングで息を吐き、負荷が軽くなるタイミングで息を吸いましょう。「負荷がかかる=筋肉が収縮するとき」です。

息を吐くと肺が縮み、力が入りにくくなります。そのタイミングで筋肉を収縮させることで、筋肉により強い刺激を与えることができます。

正しい呼吸法を意識するだけで、普通にトレーニングするよりも筋肉の付くスピードを加速させることが可能です。トレーニングの質も向上するので、ぜひ意識してみましょう。

インクラインダンベルカールの正しい呼吸法は、息を吐きながらダンベルを引き上げ、息を吸いながらダンベルを下ろすことです。

【Q&A】インクラインダンベルカールについて多い質問

インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールは初心者でもすぐに実践できるトレーニングです。しかし、初心者の中には「ここはどうしたらいいんだろう」と感じることもあるでしょう。

ここからはトレーニング初心者の方が共通して感じる疑問について、解決策を紹介しています。

Q. ダンベルを下すときに肘は伸ばしきった方がいいの?

肘を伸ばしきると上腕二頭筋から負荷が抜けるのではないか、と不安になる方もいるでしょう。結論からいうと、肘は伸ばしきってもかまいません。しかし、伸ばす動作はゆっくり行いましょう。

インクラインダンベルカールを行うこと自体、上腕二頭筋は十分に伸縮されます。肘を固定したまま、上腕二頭筋の力でカールを行うことを意識してトレーニングしましょう。

Q. 可変式ベンチが家にないけれど、他にやり方はあるの?

自宅にダンベルはあるけれど可変式ベンチがない、という場合でもインクラインダンベルカールは行えます。ソファや壁などに背中側にスペースができるようにもたれかかり、肘が腰よりも後方にセットできれば大丈夫です。

しかし、高さが足りずに腕を床に対して垂直にできなければ、インクラインダンベルカール本来の伸縮効果が半減してしまいます。

インクラインダンベルカールは腕を床と垂直にすることで、上腕二頭筋の伸縮を効率良く行えるトレーニングです。基本的に可変式ベンチを準備する方が、効果的に鍛えられるでしょう。

Q. インクラインダンベルカールは毎日行っても問題ない?

インクラインダンベルカールを行った翌日、腕に強烈な疲労感を覚えることがほとんどです。それほど効果的に鍛えられているということですが、上腕二頭筋に痛みを感じる場合は控えましょう。

筋肉痛は筋肉組織が壊れて「再生するとき」に発生します。せっかく身体が筋肉を再生しているときに、さらなる負荷をかけてしまうと筋肉が縮小する原因にもなりかねません。

腕に多少疲労を感じる程度であればトレーニングしてもかまいません。ただし、トレーニング中に強い痛みを感じ始めたら、そのときは中止しましょう。

インクラインダンベルカールで上腕二頭筋を効果的に鍛えよう!

インクラインダンベルカールは、魅力的な力こぶを作るのにぴったりのトレーニングです。この記事で紹介した正しいフォームやコツをマスターして、効率よく上腕二頭筋を育て上げましょう。

最初は腕に痛みを感じる場合もありますが、そんなときは無理をせずウェイトを軽くするなど調節することをおすすめします。

インクラインダンベルカールは初心者でも取り組みやすいトレーニングです。正しいフォームをマスターして、理想的な力こぶを手に入れましょう。

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