太い腕を作る上でプロボディビルダーにも人気のコンセントレーションカール。科学的にも上腕二頭筋を鍛えるベストな種目であるとされています。
上腕二頭筋は、物を引っ張るときや引き上げるときに使われる筋肉です。そのため上腕二頭筋を鍛えることは、単に腕を太くするだけでなく、ラグビーや腕相撲のような引く力が重要なスポーツに効果的です。
そこで本記事ではコンセントレーションカールのやり方や、より効かせるためのコツ、よくある質問などを紹介します。
今以上に腕を太くしたい人や、スポーツをする人はぜひ参考にしてみてください。
コンセントレーションカールとは
コンセントレーションカールとは、主に上腕二頭筋をメインに鍛えるトレーニング。コンセントレーションは「集中」、カールは「曲げる」という意味なので、腕を曲げて力こぶを集中的に鍛えられるトレーニングです。
脚を使って肘を固定できるので、初心者でも上腕二頭筋に効かせる感覚をつかみやすいのが特徴です。
また2000年に行われた10名の男性を対象にした筋電図検査では、上腕二頭筋を鍛える種目で最も効果が高く、筋トレ初心者、上級者問わずおすすめの種目です。
コンセントレーションカールが効果的な筋肉部位
特に腕を曲げきったときの収縮ポジションで負荷が入るため、上腕二頭筋の短頭をより強く刺激できます。
また上腕筋は二頭筋に隠れているため外からは見えにくいですが、鍛えることで腕に厚みを出すことができます。
サブ部位としては前腕にある「前腕筋群」にも有効です。
コンセントレーションカールで使う筋トレマシン・器具
コンセントレーションカールで使用する器具は以下の2点です。
- 自分に合った重さのダンベル
- 足が地面に着く高さのイス
コンセントレーションカールで使用する筋トレ器具はダンベルとイスのみです。イスは足が地面にべったりと着く高さのものを。足が着かないイスではフォームを安定させられないので注意してください。
ダンベルの重さは数種類あったほうが刺激を変えられるので便利です。しかし、最低限自分の重量に合ったダンベルが1つでもあればできるので、自宅でも簡単に取り組めます。
コンセントレーションカールの平均重量(男女別)
筋トレをしている人にとって、周りの人がどれくらいの重量を上げられるのかはやはり気になります。そこで、男女別のコンセントレーションカールの平均重量をご紹介。
海外の46,855,000を超えるデータを扱うフィットネスサイト「STRENGTH LEVEL」によると、コンセントレーションカールの平均重量は以下の表の通りです。
性別 | 筋トレ歴 1~6ヶ月 |
筋トレ歴 6ヶ月~2年 |
筋トレ歴 2~5年 |
筋トレ歴 5年以上 |
---|---|---|---|---|
男性(65kg) | 5kg | 11kg | 19kg | 29kg |
女性(55kg) | 4kg | 7kg | 12kg | 18kg |
上の表は日本人の平均体重を基にした平均重量です。自分の体重や年齢ごとの平均重量を知りたい人は「STRENGTH LEVEL」を参考にしてみてください。
コンセントレーションカールとダンベルカールの違い
コンセントレーションカールと同じくダンベルを使って腕を鍛える種目として、ダンベルカールがあります。鍛えられる部位はコンセントレーションカールと同様に、「上腕二頭筋」「上腕筋」「前腕筋群」です。
ダンベルカールはコンセントレーションカールと同様に、肘を曲げてダンベルを持ち上げる種目ですが、コンセントレーションカールとは異なり腿に肘をくっつけないで行います。
コンセントレーションカールは脚で肘を固定できるので、高重量は扱いづらいですが上腕二頭筋に刺激を集中できます。
一方ダンベルカールは脚で肘を固定しないので、肘が動きやすくなり負荷が他の部位に逃げやすくなりがちです。しかし、その分高重量を扱えます。
鍛えられる部位は同じですが、刺激の入り方は異なるので上腕二頭筋の発達には両方行うと効果的です。
コンセントレーションカールの正しいフォームとやり方
1. ダンベルと座ったときに足が地面に着く高さのイスを用意
ダンベルを1つとイスを用意します。
イスの高さは足が地面にべったりと着く高さのものがベストです。なぜなら、足が地面に着いていない状態や不安定な状態では肘や身体が固定できず、正しいフォームでのトレーニングができないからです。
上腕二頭筋にピンポイントで刺激を与えるためにも、イスの高さは地面にしっかりと足が着くものを選ぶのがポイント。
2. ダンベルを持った腕は力を抜いて肘を内腿に当てる
コンセントレーションカールはイスに座った状態で行う種目です。まず、イスに座り脚を肩幅より拳2個分程度広く開きます。
続いて片手にダンベルを持ち、ダンベルを持っている方の肘を太ももの内側に当てます。力を抜いてぶらんとさせるように腕を地面に向かって伸ばします。ダンベルの握り方は親指が上にくる握り方(逆手)です。
ダンベルを持っていない方の手は、もう片方の脚の膝に乗せて身体が動かないように支えるか、上腕二頭筋に触れて鍛えている部位を意識します。
3. 肘を固定したままダンベルを持ち上げ腕を曲げきる
ダンベルを持ち上げるときは肘を腿にくっつけた状態をキープして、肘が動かないように腕が曲がらなくなるまでダンベルを持ち上げます。
ただしこのときに背中を反らさないようにするのがポイントです。背中を反らして持ち上げてしまうと上腕二頭筋から負荷が抜けてしまいます。
またダンベルを持ち上げるときは手のひらが上を向いた状態から、さらに小指側を内側に捻るイメージをすることで、上腕二頭筋により効かせられます。
4. 負荷が抜けないようにゆっくりと腕を元に戻す
ダンベルを下ろすときは力を抜いて一気に下ろすのではなく、重力に逆らうようにゆっくりと下ろします。3~5秒かけて下ろすのが目安です。
このとき腕が伸びるまでダンベルを下ろすのですが、ダンベルを下ろしきって腕を伸ばした際に上腕二頭筋から負荷を抜きたくないので、完全には力を抜ききらないようにします。
このときも身体が動かないように要注意です。
コンセントレーションカールの重量や回数の目安
トレーニングをがむしゃらにやっていても、目的に合った重量設定や回数、セット数でなければ思うように筋肉は発達しません。
そこで、上腕二頭筋を効率的に鍛えるためのコンセントレーションカールの重量や回数、セット数をご紹介。目的別に表にまとめてみました。
そして今回紹介する重量設定や回数の考え方は、他の種目にも応用できる基本となります。上腕二頭筋を効率よく発達させたい人はぜひ参考に。
目的に合わせて重量や回数を設定する
トレーニングの重量や回数は目的によって異なり、一般的に筋力向上なら6~8RM、筋肥大なら10~15RM、筋持久力向上なら15~20RMが目安になります。
ちなみにRM(=Repetition Maximum(反復可能最大重量))とは、ある重量に対してギリギリ上げられる限界回数のことです。
目的 | 回数(RM) |
---|---|
筋力向上 | 6〜8 |
筋肥大 | 10〜15RM |
筋持久力向上 | 15〜20RM |
上の表がある程度の目安となりますが、コンセントレーションカールのようなアイソレーション種目(単関節運動)では高重量を扱う際にケガのリスクが高いです。
そのため、コンセントレーションカールで筋力向上を狙う場合でも、3RMのような極端な高重量は避け、10~15RMのように回数を優先することをおすすめします。
セット数は3~5回が目安
コンセントレーションカールのセット数は3~5セットが目安です。
上腕二頭筋は、1週間に14~20セットのトレーニングを行うのが効果的だということが研究で分かっています。
また上腕二頭筋を発達させるには、肘が体の前にある状態・肘が体の横にある状態・肘が体の後ろにある状態の3パターンでトレーニングするのが良いことも分かっています。
そのため仮に一日に3種目、週に1~3日上腕二頭筋のトレーニングを行うとすると、1種目のセット数は3~5セットが目安です。
そうなるとコンセントレーションカールのセット数もやはり3~5セットがベストということになります。
コンセントレーションカールの効果を高めるコツ3つ
続いてコンセントレーションカールの効果を高めるために最も重要なポイントを3つ紹介します。いまいち上腕二頭筋に効いている気がしないという人でも、3つのポイントを意識すればしっかりと負荷をかけられます。
コツ1. 肘を固定した状態で行う
コンセントレーションカールで上腕二頭筋を鍛えるには、肘を固定してトレーニングを行うことがポイントです。
ダンベルカールやバーベルカールと異なり、コンセントレーションカールは肘を内腿にくっつけて行うため、肘を固定しやすい種目です。
しかし、それでも肘がズレてしまうことがあります。肘が動いてしまうよくある例は、肘が上下に動いてしまうことや、肘を手前に引き付けてしまっていること。
それらに気をつけて肘の固定を意識すれば、自然と上腕二頭筋に刺激が入ります。
コツ2. 身体を反らすなどの反動を使わないようにする
コンセントレーションカールが上腕二頭筋に効かない理由として、反動を使ってしまっていることが挙げられます。コンセントレーションカールは座った状態で肘を固定しているので比較的反動を使いづらい種目です。
しかし自身のコントロールできない重量でトレーニングを行ったり、疲れてくると身体を反らす、肩を動かしてしまうなどの反動を使ってしまいます。
反動がダメな理由は2つ。まず対象の筋肉から負荷が逃げてしまうこと。もう一つは変なフォームが身についてしまうこと。
当たり前ですが、反動を使うということは他の筋肉も使っているということです。そのため、上腕二頭筋に十分な刺激が与えられなくなります。
そのため反動は使わないように意識することが大切です。
コツ3. きつくなってきたらもう一方の手で補助する
先ほど、反動を使わないようにすると言いましたが、やはりセットの後半などに疲れてくるとダンベルが上がらなくなるのが普通です。その場合の対策として、空いている方の手で補助をするというものがあります。
補助をする際は、上げるときにもう片方の手を使って持ち上げて、下ろすときに補助を外してなるべくゆっくり下ろすようにします。
こうすることで、ダンベルが上がらなくなっても反動を使わずに上腕二頭筋に負荷をかけられます。
【Q&A】コンセントレーションカールについて多い質問
このような疑問や悩みをもつ人は多いと思います。そこでここからは、これらの悩みや疑問の解決策を紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
Q. 片方のセットが終わってからもう片方をやるべきか、交互にやるべきか?
コンセントレーションカールのような片方ずつ行う種目では、片方ずつ交互に行うことが一般的です。
理由はそのほうが時間がかからないから。例えばコンセントレーションカールの場合、片方の腕をやっている間にもう一方の腕を休憩させられるので、その分インターバルを短くできます。
また長すぎるトレーニングは筋肉の分解やストレスホルモンの増加に繋がります。
Q. 上腕二頭筋よりも前腕に効いてしまうときは?
コンセントレーションカールが前腕に効きすぎてしまう理由は以下の3つが考えられます。
- 握り方がハンマーグリップになっている(腕を曲げたときに親指側が上にくる握り方)
- ダンベルを強く握りしめすぎている
- ダンベルを持ち上げるときに手首を返してしまっている
コンセントレーションカールは、腕を曲げたときに手のひらが上にくるような握り方が正しい握り方です。
またダンベルを持つ手は軽く握る、もしくは親指を外すと効果的です。そしてダンベルを上げるときは手首を返さないようにすれば前腕の負担は減らせます。
それでも前腕に負荷がかかりすぎる場合は、パワーグリップなどの握力補助アイテムを使うと効果的です。
Q. コンセントレーションカールは毎日やっても大丈夫?
腕を太くしたいという理由から、毎日上腕二頭筋を鍛えてしまう人は意外と多いです。上腕二頭筋は比較的小さな筋肉で回復は早いのですが、2017年のDr. Mikeの研究によると毎日はおすすめできません。
理由は以下の3点です。
- ケガに繋がるので同じ種目ばかりやるのは避けたほうがよい
- 上腕二頭筋の最適なトレーニング頻度は週に2~6回が目安
- 多くの人にとっては週に14~20セット行うのが効果的
以上を踏まえると上腕二頭筋の種目は毎日ではなく、週に2~6回の頻度で、合計14~20セット行うのがベストです。そして種目のバリエーションも多いほうがいいのが分かります。
コンセントレーションカールで上腕二頭筋を効果的に鍛えよう!
コンセントレーションカールは上腕二頭筋、特に短頭に効果的な種目です。また筋電図検査の結果からも上腕二頭筋を鍛える種目の中でもベストな種目です。
本記事では二頭筋に効かせるポイントや、よくある悩みや疑問についても紹介しました。
- 服の上からでも分かるような太い腕が欲しい。
- 上腕二頭筋を鍛えて、ラグビーや腕相撲に強くなりたい。
- 男らしい腕を手に入れてモテたい。
このような人は本記事を参考に、ぜひコンセントレーションカールを試してみてください。