カーフレイズ

カーフレイズの筋トレ効果・やり方|正しいフォームや回数の目安

カーフレイズでふくらはぎを鍛える正しいフォームや、筋トレ効果を高めるコツについてご紹介します。

カーフレイズはメリハリのある足を作るのに欠かせないふくらはぎを鍛える基本的なトレーニング方法の一つです。ふくらはぎの筋肉は走ったり跳躍したりする動作とも関係しているため、鍛えることでスポーツパフォーマンス向上にも効果が期待できます。

目的別のトレーニング回数やセット数の設定方法についても詳しくご紹介するので、普段のトレーニングにカーフレイズを取り入れてみましょう。

目次

カーフレイズとは

カーフレイズ

カーフレイズとは、ふくらはぎを集中的に鍛えるトレーニング種目です。“Calf(ふくらはぎ)+Raise(上げる)”がトレーニング名の由来で、ふくらはぎを持ち上げる動作に特徴があります。

メリハリのある足を作るのに効果のあるトレーニングです。ちなみに発達したふくらはぎは、その形状から「ダイヤモンドカーフ」とも呼ばれます。

また、ふくらはぎの筋肉は走ったり、跳躍したりする際に原動力となる部位のため、スポーツパフォーマンス向上のためにアスリートに取り入れられることも多い種目です。

カーフレイズが効果的な筋肉部位

カーフレイズでは、ふくらはぎの下腿三頭筋を集中的に鍛えられます。

下腿三頭筋は名前の通り3本の大きな筋からなっています。

  • ヒラメ筋
  • 腓腹筋(左右で2本)

下腿三頭筋には足首関節を伸展させる作用があります。※腓腹筋は膝関節にも作用

部位の働きからわかるように下腿三頭筋は歩行にも欠かせない筋肉。日常生活でも使用頻度の高い筋肉群のため、しっかり負荷をかけてあげないと筋力アップや筋肥大しにくいという特徴もあります。

カーフレイズ以外のふくらはぎの筋トレメニュー

ふくらはぎを鍛える基本のトレーニングはカーフレイズですが、それ以外の種目でも下腿三頭筋を鍛えることが可能です。

  • ジャンピングスクワット
  • フロッグジャンプ
  • アンクルホップ

ジャンピングスクワットは、通常のスクワットにジャンプ動作を組み合わせたものです。

フロッグジャンプは、前後へのジャンプを繰り返すトレーニングです。アンクルホップは、膝の関与を極力減らして、足首だけでジャンプ動作を行います。

下腿三頭筋は足首関節の伸展に作用する部位のため、ふくらはぎを鍛えるトレーニングは跳躍を利用したものが中心となります。

カーフレイズの正しいフォームとやり方

カーフレイズ

カーフレイズの正しいフォームとやり方は以下の通りです。

各ステップの詳細を確認してみましょう。

① パワーラックなど手を支えられるところに台を置く

カーフレイズは床の上でも実施できますが、段差を利用することでより下腿三頭筋をしっかりストレッチさせることが可能です。

エアロビックステップなどの台を利用できます。カーフレイズをする時にはバランスを崩しやすいので、片手もしくは両手で体を支えられるようなパワーラックなどの近くに台を置いてトレーニングしましょう。

② 手でバランスを取りながらつま先部分で台の上に乗る

足のつま先部分だけで台の上に乗り、かかとが台から出るようにつま先立ちになります。バランスを保つのが難しければ、手で支えても構いません。

上半身は胸を張って、背中が丸くならないように気をつけます。以上の姿勢が基本のカーフレイズのスタートポジションになります。

またトレーニング前には、よくふくらはぎを伸ばしておきましょう。

③ 5秒間かけてヒラメ筋をストレッチさせながら足を下ろす

つま先立ちの状態から、ゆっくりと5秒間かけてかかとを下ろしていきます。

ヒラメ筋を大きくストレッチ(伸展)させるために、足は床と平行になるところで止めずに、さらにかかとがつま先より下に来るところまで足を下げます。

足を下げた状態の時は重心が後方へ移ってバランスを崩しやすいので手でしっかり支えるようにしましょう。

④ テンポよくかかとを上げ、スタートポジションに戻る

下腿三頭筋が最大限ストレッチするポイント(かかとが一番下った位置)から、反動を使って上がるのではなく、ふくらはぎの力でつま先立ちのスタートポジションへと戻ります。

下がる時にはゆっくりと下がり、上がる時にはテンポよく上がることを意識しましょう。

以上の動作をトレーニングの目的別に設定した回数繰り返すようにします。

カーフレイズの回数やセット数の目安

カーフレイズ

下腿三頭筋は日常生活での使用頻度が高い部位のため耐性が強く、トレーニング効果を高めるためには強い負荷をかけたり高回数の反復トレーニングが必要とされています。

以下では、カーフレイズの回数やセット数の目安をご紹介します。

初心者・中級者・上級者別の回数目安

カーフレイズの回数目安は20〜30回です。

筋トレ初心者の場合は、まずは10回からカーフレイズを始め、段階的に20回、30回と回数を増やしていきましょう。

レベル 回数
初心者 10回
中級者 20回
上級者 30回

筋トレは、正しいフォームでターゲット部位に適切に負荷をかけることが基本です。

上記は、あくまで目安の回数となっており、正しいフォームでこなせる回数で行いましょう。

セット数は3〜4回が目安

カーフレイズはセット数を3~4回ほどに設定するのが目安になります。

これから紹介するカーフレイズのバリエーションで、体重よりも強い負荷をかける場合には、1セット目はまず自重のみでノーマルカーフレイズを実施して、筋肉を温めたり、関節の動きを軟らかくするなど、ウォーミングアップに使うようにしましょう。

また、カーフレイズは筋肉痛になりやすいトレーニングのため、トレーニングが終わったらストレッチをしっかりして筋肉を伸ばすようにしましょう。

カーフレイズの効果を高めるコツ3つ

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カーフレイズは下腿三頭筋を鍛える種目ですが、しっかり負荷をかけないと十分なトレーニング効果を得にくい難しいトレーニングでもあります。

トレーニング効果を高めるための3つのコツをご紹介するので参考にしてみて下さい。

コツ1. 膝の曲げ方でどの部位を集中的に鍛えるか意識する

カーフレイズは下腿三頭筋をバランスよく鍛えられるトレーニングですが、膝の曲げ方で腓腹筋とヒラメ筋のどちらかを重点的に鍛えることも可能です。

  • 膝を伸ばしてカーフレイズ:腓腹筋
  • 膝を曲げてカーフレイズ:ヒラメ筋

下腿三頭筋の腓腹筋には跳躍や短距離走で主に使われる速筋(白筋)が多く、ヒラメ筋は持久走や立ち仕事などで主に使われる遅筋(赤筋)が多いという特徴があります。

狙っている効果やトレーニング目的に応じて、カーフレイズのフォームを微調整するようにしましょう。

コツ2. ネガティブ動作で筋繊維に負荷をゆっくりかける

筋トレには、ネガティブ動作の方がポジティブ動作よりも筋肥大効果が高くなるという特徴があります。

そのため、カーフレイズでつま先立ちの状態から下がるネガティブ動作をゆっくりと行うことで、より高いトレーニング効果を期待できるようになります。

重力にまかせて足を下ろすのではなく、しっかりと下腿三頭筋への負荷を意識しながら5秒間かけてゆっくりと足を下げることを意識してみましょう。

コツ3. ピークコントラクションで収縮時にも1秒停止する

トレーニング効果を高める方法に「ピークコントラクション法」があります。

ピークコントラクション法とは、筋肉が最大収縮時に強い負荷がかかるコントラクト種目で実施するトレーニング法で、最大収縮時(カーフレイズではかかとを上げたつま先立ちの状態)に1~2秒動作を止めるのが特徴です。

※カーフレイズがコントラクト種目かどうかは諸説あり

1〜2秒動きを止めるだけで、下腿三頭筋へ強い刺激が入れられるため、自重のみのトレーニングでもより高い効果を得られます。

カーフレイズの種類・バリエーション

カーフレイズ

カーフレイズには、様々なバリエーションがあります。

特にトレーニングに慣れてきて、自重だけでは負荷が足りなくなってきた方は、他より高負荷なバリエーションのカーフレイズを取り入れて効果的に下腿三頭筋を鍛えましょう。

スタンディング・カーフレイズ

スタンディング・カーフレイズはもっとも基本的な下腿三頭筋を鍛えるカーフレイズのバリエーションです。

自重のみで高負荷をかけにくいため、筋持久力を向上させたり、足の引き締めたりなど、高回数のトレーニングに効果的です。

How To

  1. パワーラックなど支えられるところに手を置く
  2. 手でバランスを取りながらつま先立ちになる
  3. ゆっくり負荷を意識しながらかかとを下げる
  4. 元の位置までテンポよくかかとを上げる

シーテッド・カーフレイズ

負荷をよりふくらはぎに集中させてかけたい時に効果的なのがシーテッド・カーフレイズです。

バーベルやダンベルなどを膝の上に置き、負荷をかけて行います。

How To

  1. フラットベンチにバーベルを持って座る
  2. 膝の上にバーベルを置き、かかとを上げる
  3. ゆっくり負荷を意識しながらかかとを下げる
  4. 元の位置までテンポよくかかとを上げる

ドンキー・カーフレイズ

ドンキーカー・フレイズは、直立の姿勢から腰を折って椅子に手を付き、前屈のような姿勢でかかとを上下させるカーフレイズのバリエーションです。

腰の部分に高負荷をかけられるマシンを使ったマシン・ドンキーカーフレイズもあります。

How To

  1. 座って足が付く程度の椅子の前に立つ
  2. 椅子の座面に手を付いて体をコの字にする
  3. 上げられる限界までかかとを上げていく
  4. ゆっくりと時間をかけかかとを下ろしていく

ダンベル・カーフレイズ

ダンベル・カーフレイズは、両手にダンベルを持つことで自重以上の負荷をかけられるカーフレイズのバリエーションの一つです。

スタンディング・カーフレイズのように両手で体を支えられないため、バランスを崩しても安全な場所でトレーニングするようにしましょう。

How To

  1. ダンベルを持って台の上に立つ。足は肩幅に開く
  2. 背中が丸くならないように、つま先立ちになる
  3. ゆっくりと負荷を意識しながらかかとを下げていく
  4. テンポよくかかとを上げスタートポジションへ戻る

バーベル・カーフレイズ

バーベル・カーフレイズは、バーベルを利用して行うカーフレイズのバリエーションの一つです。

腰へ負担をかけないために、胸を張って背中が丸くならないように注意しましょう。

How To

  1. バーベルを肩にのせ、肩甲骨を寄せて胸を張る
  2. バーベルを持ったまま台上でつま先立ちになる
  3. ゆっくりと負荷を意識しながらかかとを下げる
  4. テンポよくかかとを上げスタートポジションへ

マシン・カーフレイズ

マシン・カーフレイズは、専用のマシンを使うことでより高負荷をかけるのに適したカーフレイズのバリエーションです。

カーフレイズ専用マシンを設置しているジムは多くないので、レッグプレスのマシンを代用してもOKです。

男性なら50kg、女性なら30kg程度から徐々に負荷を強くするようにしましょう。

How To

  1. ウェイトをトレーニングレベルに合わせて選択
  2. プレートの下の方にかかとを出してつま先を置く
  3. テンポよくかかとを上げてつま先立ちになる
  4. ゆっくりと負荷を意識しながらかかとを下げる

【Q&A】カーフレイズについて多い質問

カーフレイズ

カーフレイズについてよくある質問にもお答えします。

カーフレイズは特に筋肉痛が出やすいトレーニングのため、トレーニングするタイミングやほかのトレーニングとの組み合わせ方について確認するのに参考にしてください。

Q. カーフレイズをすると次の日に痛みがあるのはなぜ?

カーフレイズは、筋肉痛になりやすいトレーニングで、特に始めたばかりだと痛みを伴うことがあります。

下腿三頭筋は歩行に深く関与する部位のため、筋肉痛が酷いとトレーニングの次の日は歩くのもままならないという方もいます。

トレーニング後にストレッチをしてもやはり筋肉痛にはなるため、カーフレイズは翌日が休みの日にトレーニングするなど、工夫が求められます。

Q. カーフレイズはトレーニングのどのタイミングで取り入れたら良い?

カーフレイズはアイソレーション種目(単関節運動)です。

一般的にトレーニングの種目を決める際には、より高負荷をかけやすいコンパウンド種目(多関節運動)の後にアイソレーション種目を取り入れるのが一般的ですが、ふくらはぎをメインに鍛えたい方は、カーフレイズを一番先に持ってきても構いません。

ちなみに、自分が一番鍛えたい部位のトレーニングを体がフレッシュな内に鍛える方法を“筋優先法”といいます。

Q. ふくらはぎを鍛えるカーフレイズと一緒に組み合わせるべき種目は?

カーフレイズで下腿三頭筋を鍛える場合には、拮抗筋である前脛骨筋もバランスよく鍛えるようにしましょう。前脛骨筋は、つま先を上へ持ち上げたり、足首をそらす背屈の作用を持つ部位です。

※拮抗筋…筋肉運動で反対の作用を持つ筋肉

前脛骨筋を鍛えるには、以下の種目が効果的です。

  • スタンディングトゥレイズ
  • シーテッドトゥレイズ

立ったり座ったりした状態で、つま先を上げ下げする動作を繰り返すトレーニングです。空き時間などに簡単にできるトレーニングなので、カーフレイズと併せて下腿をバランス良く鍛えましょう。

カーフレイズで下腿三頭筋を効果的に鍛えよう!

カーフレイズで下腿三頭筋を効果的に鍛えるポイントや正しいフォームについてご紹介しました。

下腿三頭筋はメリハリのある足のラインだけでなく、スポーツパフォーマンス向上にも効果的なトレーニングです。カーフレイズでは、フォームを調整することで下腿三頭筋のヒラメ筋と腓腹筋のどちらかを集中して鍛えることも可能です。

トレーニング回数やセット数の設定方法についてもご紹介したので、下腿三頭筋を狙った通りに鍛えられるよう、参考にしてみてください。

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