あなたは、前腕の筋肉を意識して鍛えたことがありますか?
日常生活で日々使われている部位であるからこそ、意識して鍛えている人は多くないはずです。
しかし、前腕筋を鍛えることは、スポーツや日常生活にも大きなメリットがあります。
この記事では、前腕筋を鍛えるメリットや具体的方法を紹介します。
前腕の筋肉「前腕筋」とは
前腕の筋肉「前腕筋」とは、手首から肘にかけて存在する10以上もの筋肉の総称です。
前腕筋は、「手首を外側にひねること」「肘を曲げること」「指を動かす」など多くの役割を担っています。
前腕筋を構成する筋肉名や、役割についてより詳しく見ていきましょう。
前腕筋を構成する筋肉部位の名前
前腕筋を構成する筋肉は10以上存在し、大きくは「前腕屈筋群」と「前腕伸筋群」に分類されます。
前腕屈筋群は、肘の内側から付着し、前腕の内側や手のひら側を通り指先に付着しています。
前腕伸筋群は、肘の外側から付着し、前腕の外側や手の甲側を通り指先に付着しています。
これらの前腕筋の中で、有名な筋肉は「腕橈骨筋」「浅指屈筋」「回外筋」です。
前腕筋の働きや役割
上記で紹介をした3つの筋肉、「腕撓骨筋」「浅指屈筋」「回外筋」の役割を簡単に紹介します。
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腕撓骨筋:肘を曲げる作用や手を内側に回す作用
浅指屈筋:親指以外の4本の指を曲げる作用
回外筋:手のひらを外側にひねる作用
このように前腕筋は、肘から指先にかけての動作を担っていることが分かります。
日常生活では、物を握るときや物を押す時、物を持ち上げる時など様々な場面で用いられています。
前腕筋を鍛える効果・メリット
前腕筋は鍛えることが難しい部位ですが、上手に鍛えることで、他の部位のトレーニングへの良い影響や男らしさを手に入れることができます。
鍛えることで、具体的にどのようなメリットが有るのかを確認しましょう。
前腕筋の筋トレメリット1. 握力強化
前腕筋を鍛えることで、握力を強くすることができます。握力を強化することで、スポーツ時のパフォーマンスの向上が期待できます。
例えば、テニスのラケットを強く握ることができるようになり、コントロールの増した打球を打つことができます。
他の球技においても、ボールを強く握ることができ、速いボールを投げることもできます。
このように、前腕筋を鍛えることで様々なスポーツの競技力が向上するでしょう。
前腕筋の筋トレメリット2. 男らしい前腕
前腕をしっかり鍛えることで、男らしさを見せることができます。
女性が好む男性の筋肉として、前腕は常に上位に位置しているため、鍛え上げられた前腕は女性に魅力的に映るでしょう。
半袖を着た時や腕まくりをすることで、より周りの人にアピールすることができます。
このように、前腕を鍛えることで男らしさを表現することができます。
前腕筋の筋トレメリット3. 高重量を扱える
前腕筋群を鍛えることで、筋トレ時に高重量を丁寧に扱えるというメリットもあります。
なぜなら、握力が強くなければ重いダンベルや、バーベルを制御しながら動作することが難しいからです。
例えば、40kgのバーベルは腕が震えることなく丁寧に動作できていたが、60kgのバーベルを持つとバーベルが震えてしまい、動作がうまく行えないということがなくなります。
前腕筋群は、他の部位の筋トレ時に補助的に作用することが多いので、鍛えることで他の部位の筋トレを高重量で行うことができます。
前腕筋を鍛えるダンベル筋トレメニュー3選
ここまで、前腕を鍛えるメリットを確認してきたので、実際にどのように鍛えるのか、メニューを紹介していきます。
前腕筋のダンベル筋トレ1. リストカール
リストカールとは、最も一般的に行われている種目の一つです。
ダンベルを持ち、手首を曲げる種目で怪我のリスクが少なく人気のメニューです。
今回は、片手ずつ行う方法を紹介します。
How To
- ダンベルを片手に持ち、手首だけがベンチからはみ出るように腕を乗せる(この時手のひらは上を向いています)
- 手首を曲げていき、ダンベルを持ち上げる
- ゆっくりとダンベルを下ろしていき、1の状態に戻す
- 片方の腕が終了したら、もう一方の手も1〜3の動作を行う
前腕筋のダンベル筋トレ2. リバースカール
リバースカールは、上腕二頭筋のトレーニングで有名なダンベルカールを順手で行うものです。
このリバースカールのメインターゲットは、腕橈骨筋です。
腕撓骨筋が発達していると前腕が大きく見えるので、前腕を大きくしたい方は必須の種目です。
How To
- 直立姿勢のままダンベルを握る
- 手の甲を上に向けたまま、肘を曲げダンベルを持ち上げる(肘の位置が上下しないように注意)
- ゆっくりと反対の動作をして、肘を伸ばして元の姿勢に戻す
前腕筋のダンベル筋トレ3. スピネーション
スピネーションとは、手首をひねることでダンベルをメトロノームのように動かすトレーニングです。
少し特殊な動きのトレーニングであるため、怪我に気をつけながら行う必要があります。
この種目は、特にスポーツでの競技力向上が期待できる種目です。
How To
- ダンベルを片手で縦向きに持ち、手首だけがベンチからはみ出るように腕を乗せる
- 手首を内側に回転していき、ダンベルが水平になったところで、反対に外側にひねる動作をしていく
- ダンベルが再び水平になったら、内側に回転していく
- 1〜3の動作を繰り返す
前腕筋を鍛える器具なし筋トレメニュー3選
ここからは、器具を使わずできる前腕の筋トレメニューを紹介します。
ジムに行かず家でトレーニングしている方や、リハビリとして強度を落として前腕に刺激を与えたい方は参考にしてみてください。
前腕筋の器具なしトレ1. グーパー体操
グーパー体操は、器具無しで前腕を鍛える最もスタンダードな方法でしょう。
器具を使わず、さらに場所も必要としないので、いつでもどこでもできる筋トレになっています。
How To
- 両腕を前に出し、腕の位置をキープ
- その状態で両手を握る開くの動作を繰り返し、じゃんけんの「グー」「パー」を繰り返す
これらの動作は一見簡単で楽に思いがちですが、100回続けておこうと動作を続けられないほど疲労します。
最初は回数を目安にし、100回3セットを目標にしましょう。
前腕筋の器具なしトレ2. お風呂で水かき
お風呂で水かきは、毎日お風呂に入る方ならいつでもできるメニューです。
水中で行うメニューであるため、強度が強すぎず、均一に負荷がかかる体に優しいメニューです。
手や腕のリハビリメニューとしても用いられており、怪我のリスクがほとんどありません。
How To
- 浴槽で体育座りの姿勢になり、両膝で前腕筋〜手首を挟む
- 手の平と甲で水(お湯)をかくように動かす
前腕筋の器具なしトレ3. 指立て伏せ
指立て伏せは、その名の通り腕立て伏せを指先のみで支えて行う筋トレ方法です。
こちらの種目は、自宅で行うことのできる強度の高いものになっています。
腕立て伏せを容易に行える人は、是非チャレンジしてください。
How To
- 腕立て伏せと同じ姿勢を取り、手の指をすべて立てる
- その状態から肘が約90度ほど曲がるまで、体を落としていく
- 1、2の動作を繰り返す
頭から足まで、体を一直線に保ったまま動作を行いましょう。
特に、腰をそらないように腹筋に力を入れた状態を保ちながら行いましょう。
前腕筋を鍛えるおすすめ筋トレグッズ3選
ここまでダンベルを使った前腕筋のトレーニングや、器具なしのトレーニングを紹介してきました。
ここからは、前腕筋を鍛えるために特化している器具や、前腕筋を鍛えることのできるグッズを紹介していきます。
前腕筋のおすすめ筋トレグッズ1. ハンドグリップ
ハンドグリップとは、負荷のかかる器具を握ることで前腕筋を鍛える筋トレグッズです。
使い方を変えることで胸筋を鍛えることもでき、家でのトレーニングの質を上げてくれるグッズです。
How To
- 片手でハンドグリップ縦向きにを握る
- 力を入れていき手を開閉していく
- 片手でできる限界まで行う
- 1〜3の動作を繰り返す
腕を振ったり反動をつけたりせず、前腕の力だけで開閉するように意識することがコツです。
前腕筋のおすすめ筋トレグッズ2. トレーニングチューブ
トレーニングチューブは、リハビリ時によく使われるグッズですが、前腕のトレーニングにも応用することができます。
ここではリバースカールを紹介します。
先ほど、ダンベルのパートで紹介をしましたが、ダンベルを使った刺激とチューブの刺激は異なるものなので、両方メニューに取り入れると良いでしょう。
How To
- 直立姿勢のままチューブを握る
- 手の甲を上に向けたまま、肘を曲げチューブを引っ張る(肘の位置が上下しないように注意)
- ゆっくりと反対の動作をして、肘を伸ばして元の姿勢に戻す
前腕筋のおすすめ筋トレグッズ3. リストローラー
リストローラーとは、重りを糸で吊るした棒を巻きおもりを持ち上げることによって、前腕筋を鍛えるグッズです。
とてもシンプルなトレーニングでありながら、とても強度の高いトレーニングです。
How To
- 手を前に伸ばした状態でリストローラーを持つ
- 腕を振らずに棒を回転させ、おもりを引き上げる
- 2と反対の動作をゆっくりと行い、重りをおろしていく
- 2,3を繰り返す
このトレーニングのポイントは、上げるときは早く挙げ、下げるときはゆっくり下げることです。
このポイントに注意することで、トレーニング効果を格段に上げることができます。
前腕筋のトレーニング効果を高めるポイント
前腕筋のトレーニングの効果を高めるポイント1つ目は、「低重量・高回数」です。
なぜなら前腕筋の筋肉は、高重量を扱う時に反応する筋肉ではないからです。
早く筋肥大をさせるために、高重量を扱うことは効果が薄れてしまうだけでなく、扱いきれずに怪我につながってしまうことも考えられます。
低重量の目安は、約20回行うと動作ができなくなる重さです。
もう一つのポイントは、「丁寧な動作」です。
動作が小さく、扱う重りも軽いものなので丁寧に動作を行わなければ、的確に前腕筋に刺激を与えることができません。
これら2つのポイントを意識しながらトレーニングをすることで、前腕に効率よく刺激を与えることができるでしょう。
前腕筋を鍛えて太く男らしい前腕を手に入れよう
前腕筋の特徴や筋トレ方法について、理解していただけたでしょうか。
前腕筋は手首から肘にかけて存在する筋肉で、肘を曲げたり手首を動かす役割のある筋肉です。
筋トレ時のポイントは「丁寧な動作」「低重量・高回数」で動作を行うことです。
前腕筋を鍛えるメニューをまずは1つ取り入れて、太くて男らしい前腕を手に入れましょう。